http://tanaka.sakura.ad.jp さくらインターネット創業日記: 2007年12月アーカイブ

2007年12月アーカイブ

社長就任にあたり

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ご挨拶が遅くなりましたが、11月30日に社長に就任し、再びさくらインターネットを率いていくこととなりました。
まずはじめに、今回の一連の発表について、突然のことで大変ご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
今後につきましては、就任の挨拶にて表明させていただきましたとおり、本業に注力する形にて立て直しを図り、本業外のセグメントにつきましては子会社を含めて整理を進めてまいります。

オンラインゲーム事業につきましては、現在提供中のロード・オブ・ザ・リングスオンラインおよびダンジョンズ&ドラゴンズオンラインについては、ライセンス元との契約事項もありますことから、公式サイトでも公開させて頂きましたとおり、継続して提供させて頂くこととなります。発表させて頂いております通期予想については、全て継続を前提とした形で発表させて頂いております。
なお、当社の理念でもありますとおり、提供をさせて頂く限りは品質を低下させないよう、現状どおりのサポート体制をとらせて頂きたく考えており、株主の皆様には何卒ご理解を頂きたく存じます。
もちろん、今回の減損に伴ってオンラインゲームにかかわる減価償却費負担が大幅に低減されており、ライセンス元との契約条件についても改定の調整を行っており、本業部分への影響は最小限に済ませる形での再構築を、最優先課題のひとつとして取り組んでおります。

本業におきましては、東京都区内のデータセンターが来年から再来年にかけ、相次いで新設されることも視野にいれ、競争が激化するであろうコロケーション(場所貸し・ラック貸し)への依存度の低減を図り、得意分野である高付加価値のサーバサービスをさらに強化して参ります。
今年の1月に開始した専用サーバプラットフォームや、5月に開始したさくらのレンタルサーバビジネス・プロについては、予想を大きく上回る達成度を示しており、8月より開始したビジネスホスティングについても、順調に獲得を行っております。これらが、今回のような状況においても、順調に経常利益を生み出す源泉となっているものと考えております。

現在、サーバの熱問題、セキュリティ問題などで社内にあったサーバをアウトソーシングする動きが広まっています。また、リース物件が来年度よりオンバランス化されることにより、サーバをサービス利用料形態で利用したい、またSaaSをはじめとしたアプリケーションをサービスとして利用したい、といった要望も多くなっております。
このようなことから、一般企業におけるサーバ需要は、今後も強い伸びを示すものと考えており、豊富なサーバ運用実績を生かしながら、更なる成長を目指してまいります。
さらに、もともと当社が得意としております、インターネットコンテンツ事業者向けのサービスについても、リッチコンテンツ化の波の中で、さらに顧客単価の向上を目指してまいります。

なお、当社においては財務戦略および財務状況に大きな問題があったという反省のもと、戦略を立案する会議体の見直し、および第三者割当増資による状況の改善を検討しております。
第三者割当増資については、先日の短信でも発表させて頂いたとおり、近日中に発表できるよう鋭意調整を行っておりますので、今しばらくお待ちいただきますよう、お願い申し上げます。もちろん、弊社のサービスの価値を低減させるような第三者割り当ては絶対に行わないことをお約束すると共に、ガバナンスに問題があったことの反省も踏まえて、経営に対する監視が行えるような社外取締役の選任等を検討しております。

「本業外事業については最優先で整理」「本業については今まで以上にリソースを潤沢に投入」この2点を中心として、本業に対する追い風の状況を最大限に生かし、経営を立て直して参りますので、引き続きご愛顧いただきますよう、心からお願い申し上げます。

自己紹介

本名:田中邦裕/1978年生まれ
1996年にさくらインターネットを創業しホスティングサービスを開始。 98年に有限会社インフォレスト(2000年に解散)設立後、翌年にさくらインターネット株式会社を設立して社長に就任。
05年に東証マザーズに上場
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